●利用者へ積極アピール

 全国ケア輸送士会総会ホームページを開設

 全乗連・全福協のケア輸送士資格を持つ介護ドライバーが集まって作った全国ケア輸送士会(天野武二会長、241人)が発足して2年目の19日、東京市ヶ谷の自動車会館で第2回総会を開催、お客へのケア輸送士の積極的アピールとホームページ開設による相互の情報交換などを決めた。モデル地域の大分、東京の代表が各地の取り組み状況を報告した。天野会長は「ケア輸送士の資格を得て指名を受け「千葉佐倉の住復」や「伊豆半島の熱川」に実車した乗務員も出てきた。ホームページを立ち上げケア輸送士を広くアピールしていきたい」とあいさつした。

 モデル地域報告では大分のケースを古市省二理事(大分タクシー)、東京のケースを福井隆之副会長(富園タクシー)が説明。大分では4月から大分市発行の福祉券(2100円・3380円)を取り扱える条件にケア輸送士の資格が盛り込まれたことから、「ケア輸送士の運転するストレッチャー車は普通のタクシーの数倍の営収が上がっている」(古市理事)とし、「3380円のうち2000円はストレッチャーや車いす等を操作する技術料との考えだ。2100円と3380円の福祉券による輸送はケア輸送士の資格があって初めてできる。資格を取ってよかったという人が増えている。大分県支部を立ち上げさらにアピールしたいと報告。

 東京では▽盲人会、身障者団体、老人クラブ連合会等との懇談▽法人会社との合同連携会議▽ケア輸送士独自のプライベートモータープール(ケア車両待機所)の検討▽8月5日のタクシーの日に向けた宜伝イベントの協力−などを報告。

 最後に宮園タクシーの小野信氏を司会に全員で意見交換した。「ケア輸送の存在を病院でもほとんど知らない」「会社が区役所や病院にもっと宜伝してほしい」「長時間待って5600円のお客なら赤字、5000円黒字という問題を何とかすべきだ」―などの意見が出された。

1種免許所持者にも門戸

9月からケア輸送従事者研修

 国土交通省が福祉輸送の許可条件に例示したケア輸送サービス従事者研修(主催=全乗連、全福協、シルバーサービス振興会)が9月以降、各地で開催される。募集対象は従来2種運転免許所持者に限っていたが、制度改正を受け1種免許所持者にも門戸を広げた。受講料は5万円だが、教育訓練給付制度による受給申請者には受講料の一部が支給きれる。研修内容はレポートを3回提出する通信教育と集合研修(8時間×3日間)。

申し込みは▽財団法人総合健康推進財団企画室ケア輸送サービス従事者研修係▽〒105・0011東京都港区芝公園2ノ6ノ8▽電話03・5777・2754▽ファクス03・5777・2753

 ケア輸送サービス研修のスケジュールは次の通り。

 札幌市=9月17日〜19日札幌コンベンションセンター▽八戸市=10月6〜8日ウェルサンピア八戸▽仙台市=10月26〜28日宮城県印刷会館▽千葉市=来年2月26〜28日千葉経営者会館▽東京千代田区=9月25〜27日、11月27〜29日いずれも自動者会館▽横浜市=3月中神奈川県トラック総合会館▽長岡市=10月9〜11日三越タクシー▽長野市=11月17日〜19日エムウェーブ▽名古屋市=2月後半〜3月上旬未定▽大阪市=12月上旬か来年1月後半、修成建設専門学校▽神戸市=3月中神戸国際会議場か神戸産業振興センター▽岡山市=2月後半〜3月上旬未定広島市=11月30日〜12月2日アステールプラザ▽松山市=11月〜12日愛媛県県民文化会館▽福岡市=3月中未定▽熊本市=3月中未定▽熊本市=3月中熊本県青年会館かグランメッセ熊本▽大分市=11月後半〜12月前半大分県交通会館・大分ビックアイ▽鹿児島市=来年1月中旬〜下旬かごしま県民交流センター▽那覇市=来年1月中〜下旬沖縄県タクシー協会

東京交通新聞 2004.7.26(月)